分位点はフォーキャストで使用できる高度なツールです。不確実性を示すデータの領域に使用されます。 

PlanIQ には、予測に適用できる、デフォルトの下限分位点と上限分位点が用意されています。フォーキャストに合わせてデフォルトをカスタマイズできます。

PlanIQ では確率的フォーキャストが生成されます。つまり、PlanIQ のアルゴリズムでは、単一点のフォーキャストではなく可能な値の分布が生成されます。この分布は分位点に分割できます。

フォーキャストでは、予測された値の不確実性に対処するうえで分位点が役立ちます。分位点は、指定した可能性 (P) で実際の値が収まるであろう予測間隔を定義するものです。 

例:  

  • 分位点が P10 の場合、観測された真の値は 10% の確率で予測された値よりも低くなることが予想されます。P10 は可能性が 10% という意味になります。 
  • 分位点が P90 の場合、真の値は 90% の確率で予測された値よりも低くなることが予想されます。P10 と P90 の差によって 80% の間隔が定義されます。 
  • つまり、P10 と P90 の分位点で予測した値の間に真の値が収まる可能性は 80% になります。分位点間の差を広げると、間隔と確率も大きくなります。

中央値、又は P50 の場合、分布の 50% が切点のいずれかの側に配置されます。分位点の場合、分布の 25% が P25、P50、P75 の各間隔に配置されます。

過剰、及び過小なフォーキャストの相対コストに関するビジネス上の考慮事項に合わせて分位点を選択する必要があります。

過剰なフォーキャストのコストが過小なフォーキャストのコストを上回る場合に下限分位点を使用できます。 

例:  

  • 過剰生産や過剰在庫によるコストの増加などが考えれらます。 
  • 資本コストが高い製造現場や、人件費を節約することを目的としているコール センターなども例に含まれます。

過小なフォーキャストのコストが過剰なフォーキャストのコストを上回る場合に上限分位点を使用できます。 

例:  

  • 小売部門には在庫を置くスペースが十分にあります。在庫不足による売上減少額が過剰在庫のコストを上回ります。 
  • そのため、高い分位点でフォーキャストを行うことが推奨されます。 

分位点が P50 の場合、真の値が予測された値である 50% の確率よりも低くなることが予想されます。これにより、過剰フォーキャストと過小フォーキャストの懸念の間でバランスを取ることができます。

PlanIQ はデフォルトで P10、P50、P90 の分位点を使用します。