Polaris では、ライン アイテムで使用する式がモデルのスパース性または密度に影響を及ぼす場合があります。

Polaris では、モデルの密度が低いほどメモリ効率が高くなります。つまり、可能な場合にスパース性を維持するように式とモデルをデザインする必要があります。

式によって、スパース性の現在のレベルが高くなることも低くなることも、そのままになる場合もあります。ブループリント の [Calculation Complexity] 列にはスパース性が式にもたらす影響を説明する、[One-to-One]、[One-to-Many]、[ALL cells] の三つの値のいずれかが含まれる場合があります。

計算方式説明

1 対 1

最も効率的な式のタイプです。

1 対 1 の式では、ソース データと同じ数、又はソース データより少ない数のセルの値のみが結果で計算されるため、スパース性はそのままです。

数値の一つのセットを別の数値で乗算する式です。

0 以外の値を含むセルの値だけが結果で計算されるため、結果で計算されるセル数はソースと同じになります。 

1 対多

1 対 1 よりは効率が低くなりますが、すべてのセルよりは効率が高くなります。

1 対多の式では、ソース データよりも多い数のセルに対して結果が計算されるため、スパース性が低くなります。

ファンアウト係数とは、ターゲットに入力されるセル数と比較して、入力済みソース セルの数の増加を測定する乗数です。この係数が高いほど、式の計算効率が低くなります。 

親時間軸の値を子時間軸に集約する式です。

1 対多の計算によって、親セルのデータが子セルに入力され、必要となる計算の数が増えます。

すべてのセル

最も効率性が低い式のタイプです。

すべてのセルの式では、結果ライン アイテムのディメンション性内のすべてのセルで結果が計算されるため、スパース性が低くなります。

ライン アイテムのすべての値に定数を追加する式です。

元々は空白または 0 に評価されていたセルも含め、結果のすべてのセルで計算が必要になります。

Polaris では [Populated Cell Count] 列と [Memory Used] 列がブループリントに表示されます。これらの列を使用して、ライン アイテムと式のメモリの影響を監視することもできます。

Polaris では、式を更新して計算効率が落ちると変更を計算するのに時間がかかる場合があります。更新を開始したユーザーかワークスペース管理者であり、変更によって Polaris モデルが一時的にブロックされる場合、画面上部に表示されるバナーにある [Cancel changes] を選択できます。