Anaplan XL Reporting の書式設定テーマを利用すると、プロフェッショナルで一貫性のある、会社のブランドが反映されたレポートを常に作成できるようになります。テーマによって Anaplan XL の表のスタイル (フォント、色、罫線など) を制御できるので、統一されたスタイルのレポートを生成できます。
レポートの書式設定に一貫性を持たせることで、組織のビジュアル アイデンティティを強化し、読みやすさを向上します。書式設定テーマを使用すると、管理者もユーザーも、同じブランド スタイルをレポートに適用でき、手動でデザインを再度作成する必要がありません。このセクションでは、書式設定テーマを作成、カスタマイズ、共有する方法を説明します。
前提条件
開始する前に、以下のことを確認してください。
- Anaplan XL Reporting がインストールされ、ライセンスされている。
- Excel のスキルがある。セルの書式設定、タブのコピー、ワークブックの操作など。
- Anaplan XL の経験がある。Anaplan XL リボンの使用、グリッドの書式設定、レポートのリフレッシュなど。
- 管理者権限がある (IT 所管の配布を行う場合のみ)。Program Files にある
FormatSheet.xlsx
ファイルを更新する際に必要です。
注記: Anaplan XL Reporting の書式設定テーマはコーディングなしで作成および適用できますが、Excel の書式設定ツールや Anaplan XL リボンについての理解が必要です。また、場合によっては、IT 部門と連携してインストール ファイルを更新する必要があります。
テーマを作成および共有するには、次の二つの方法があります。
- ユーザーベースの配布: 簡便な方法で、小規模なチームに適しています。
- IT 所管の配布: 一元管理型のスケーラブルな方法で、大規模組織に適しています。
書式設定テーマについて
Anaplan XL で書式設定テーマを作成すると、一貫性のあるプロフェッショナルなデザインをすべてのレポートで共有できます。書式設定テーマは、以下の要素について Anaplan XL のグリッドの外観を制御します。
- フォントと色
- 罫線と数値形式
- ヘッダー、行、及び列のスタイル
- 特定のメンバー、階層レベル、又はスライサーの書式設定
新しいワークブックに最初のグリッドを適用する際に、Anaplan XL によって自動的に [XLCubedFormats] タブが作成されます。Anaplan XL Reporting のインストール フォルダーにある FormatSheet.xlsx
ファイルに書式が保存されており、その書式が [XLCubedFormats] タブに適用されます。
[XLCubedFormats] タブを使用して書式設定が適用されたグリッドの例:

書式設定テーマは、次の二つの方法でカスタマイズできます。
- ワークブック: [XLCubedFormats] タブを編集します。変更は、そのワークブックに追加されているすべてのグリッドに反映されます。新しいワークブックには変更は適用されません。[XLCubedFormats] タブを使用して書式設定が適用されたグリッドの例を以下に示します。詳細については、「Anaplan XL Reporting におけるグリッドの書式設定」を参照してください。
- インストール ファイル: FormatSheet.xlsx ファイルを編集します。変更は、新しいワークブックの [XLCubedFormat] タブに適用されるデフォルトになります。また、Anaplan XL の [Workbook Format] ドロップダウン メニューから選択できる書式として追加されます。
ユーザーベースの配布
管理者が、書式設定した [XLCubedFormats] タブを作成して、他者と共有します。ユーザーは自分のワークブックでこのタブを手動で置き換えるか、共有されたファイルをテンプレートとして使用します。
テーマを作成して共有する手順は次のとおりです。
- 書式の作成: [XLCubedFormats] タブを構成することで、Anaplan XL でグリッドにスタイルを適用します。
- 保存および共有: ファイル又は [XLCubedFormats] タブを他者に送信します。
- ユーザーのオプション:
- ユーザーは自分の Anaplan XL ワークブックを開きます。
タブを置換: 既存の [XLCubedFormats] タブを削除して、共有されたタブをコピーします。名前が XLCubedFormats であることを確認して、グリッドをリフレッシュします。 - テンプレートとして使用: 共有されたファイルを使って新しいレポートを開始します。自動的に書式設定が適用されます。
- ユーザーは自分の Anaplan XL ワークブックを開きます。
ユーザーベースの配布を使用して書式設定テーマを作成する利点と欠点:
利点 | 欠点 |
IT の手を煩わせる必要がない | ユーザーごとに手動で処理する |
小規模のチームではすぐにセットアップできる | 一度に 1 つのワークブックにしか適用できない |
1 回限りの書式設定やレポート固有の書式設定に最適である | バージョン管理や標準化を強制することはできない |
レポートのタイプごとに複数のテンプレートを用意できる | 大規模な組織での実用は困難である |
IT 所管の配布
Anaplan XL Reporting のインストール フォルダーにある FormatSheet.xlsx
ファイルを更新します。最大で 10 種類のカスタム スタイルを設定できます。このカスタム スタイルは、すべてのユーザーの [Workbook Format] ドロップダウンに表示されます。
テーマを作成して共有する手順は次のとおりです。
- ファイルを見つけます。通常は次の場所にあります。
C:\Program Files (x86)\Anaplan\Anaplan XL Reporting\FormatSheet.xlsx
編集するためにローカル コピーを保存します。元のファイルは読み取り専用です。 - スタイルを定義します。
- StyleDefault: 新しいグリッドのデフォルトの書式設定になります。[XLCubedFormats] タブに反映されます。
- Style1-Style9: Anaplan XL リボンの [Workflow Format] ドロップダウンで選択できる書式設定として追加されます。

- 保存して置き換えます。
- スタイルを更新したら、変更を保存します。
- ファイル名は FormatSheet.xlsx のままとし、同じディレクトリにある元のファイルを置き換えます。管理者権限が必要な可能性があります。
- IT による配布:
- 更新された
FormatSheet.xlsx
ファイルをすべての既存のインストールにプッシュします。 - 新しいユーザー用のインストール パッケージにファイルを含めます。
- オプション: バージョン管理と更新ポリシーを作成します。
- 更新された
IT 所管の配布を使用して書式設定テーマを配布する利点と欠点:
利点 | 欠点 |
すべてのユーザーに自動的に適用される | IT 部門によるサポートが必要になる |
一貫性のある書式設定を確実に適用できる | 変更があると再度展開する必要がある |
Anaplan XL リボンから簡単にアクセスできる | |
大規模な組織でも実用できる |
注記: 書式設定テーマを利用できるのは Anaplan XL グリッド レポートのみで、チャートやダッシュボード、Freeform レポートでは利用できません。更新は自動的に反映されません。 変更を再配布する必要があります。
書式設定をパイロットする場合や、柔軟性を必要とする小規模なチームをサポートする場合は、ユーザーベースの配布が最適です。
スタイルについて合意できたら、IT 部門と連携して、IT 所管の配布によって展開します。これにより、会社全体でレポートの外観を統一できます。
または、二つの方法を併用することもできます。一般的なレポート用の、中核となる標準の書式セットを追加する場合は、IT 所管の配布を使用します。特別な書式を必要とするレポート用のファイルベースのテンプレートを配布する場合は、ユーザーベースの配布を使用します。