行と列の選択の同期はページングの同期と関連しています。これにより、ページ ディメンションから選択したアイテムが、通常はモデルを移動する際に同期します。

ページ ディメンションがあるモジュールかページ アイテムがあるダッシュボード要素を表示すると、各ページのリストで最初に選択されるアイテムは各リストの現在のアイテムによって決まります。ユーザーが特定のページ、行、又は列を選択すると現在のアイテムが設定されます。ライン アイテム、時間、バージョンを含め、すべてのディメンションにこれが適用されます。

行と列の選択の同期では、同期するのはリスト内の位置ではなく、行及び/又は列アイテムの選択です。行か列のリストでこのオプションが有効になっていると、行または列のアイテムの選択が自動的に更新され、現在のアイテムとすべての子孫が表示されます。これにより、ユーザーは削減されたビューかフィルタリングされたビューで作業できます。

ダッシュボードのグリッド、及びダッシュボードに公開されたリストのグリッド ビューで行または列の選択の同期を利用できます。モジュール ビュー、又は設定タブのリスト ビューでは利用できません。ページ セレクターなどの他のダッシュボード要素やフォーム要素では利用できません。ダッシュボード グリッドでアイテムを選択すると、同期されているチャートが更新され、選択に関連する情報が表示されます。

  • [Show] または [Hide] を使用して行か列に設定された手動選択と行/列の選択の同期には互換性がありません。
  • リストで手動選択が定義されている場合、[Selection Options] ダイアログのリストでは [Synchronize Selection] オプションを利用できません。[Show All] を選択して手動選択を削除できます。同様に、リストで行または列の選択の同期が有効になっている場合、[Show] オプションと [Hide] オプションは利用できません。
  • 他のビュー設定は行または列の選択の同期と互換性があります。たとえば、並べ替えとフィルターの定義は影響を受けません。行または列の選択の同期から返される選択内で動作します。
  • 行または列の選択の同期では、ユーザーがアクセスできるアイテムだけが表示されます。
  • 行または列のディメンションにはリスト サブセットを使用できます。行または列の選択項目の同期はリスト サブセットまで拡張されます。

ダッシュボード デザイナーの プロパティ パネルにある [Selection Options] セクションで同期を設定できます。

関連リストは [Pages]、[Rows]、[Columns] にグループ分けされます。ビューに特定の軸がない場合は省略されます。

Synchronize Selection では、データの縮小されたビュー又はフィルタリングされたビューで作業でき、またモデルを移動するとデータが同期されます。ユーザーが選択するダッシュボード モジュール ビューの行か列全体、又はダッシュボード リスト ビューの行に基づきます。

行か列で [Synchronize Selection] オプションを選択した場合、ユーザーがアイテムを変更すると、指定したリストの選択が自動更新され、現在のアイテムとすべての子孫が表示されます。

バージョンでは Synchronize Selection を利用できません。ただし、他のすべてのリストでは利用できます。

  • 通常のリスト: リストに内部階層 (つまり、親アイテムが含まれている) がある場合に、行/列の選択の同期が集計アイテムで動作します。
  • ライン アイテム:一連のライン アイテム内の階層に行/列の選択の同期が適用されます。集計アイテムで動作します (「親」アイテムか「集計」アイテムとして指定されたアイテムなど)。
  • ライン アイテム サブセット リスト
  • 時間: 行/列の選択の同期は集計時間アイテムで動作します。

同期が適用されると、選択 (及びその子孫) が自動更新されます。選択を変更すると、表示されるデータが自動的に更新されます。

注記:バージョンには階層構造を持たせることができないため、同期はバージョンに適用できません。

選択が最下層アイテムの場合、Synchronize Selection は応答しません。Synchronize Selection では選択を拡大した範囲が表示され、最下層アイテムには拡大する範囲がないため、行/列の選択は変わりません。

同期している選択項目は異なる独立した選択項目があるディメンションとネストできます。これは、いずれの選択も他のコンテンツに影響しないためです。

独立した選択項目と同期している選択項目が同じリストに存在することはできません。不規則な選択項目は軸上のすべてのディメンションに必ず影響し、固定の選択項目と同期している選択項目の間で競合を引き起こすため、機能しません。

Synchronize Selection の操作は以下と互換性があります。

  • その他のビュー設定: 並べ替えフィルターの定義は影響を受けず、Synchronize Selection から返される選択内で動作します。
  • 異なる独立した選択項目があるディメンションとネストされた軸選択 (いずれの選択も他のコンテンツに影響しないため)

サブセットにおける Synchronize Selection の動作は以下のとおりです。

  • リスト サブセットに範囲を拡大: リスト サブセット内の行か列のディメンション
  • 行/列サブセット リストに選択が含まれていないモジュールをユーザーが表示しても変化なし

Synchronize Selection が設定されており、適用するのが 2 回目の場合、エラーが表示されて変更はまったく適用されません。

表示されるデータのレベルを制限し、行/列の同期する選択項目が特定の階層レベルで変更に応答しないようにする場合に [Maximum Hierarchy Level] オプションを使用します。このオプションは親リストがあるリストでのみ使用できます (複合階層内にあるリストなど)。

Maximum Hierarchy Level のデフォルトは [All Summary Levels] です。行/列の同期する選択項目では、対象アイテムが属する階層レベルに関係なく、複合階層の現在のアイテムを拡大した範囲が自動的に表示されます。親 (先祖) リストのどれにでも設定できます。この場合、上位レベル リストのアイテムに現在のアイテムが設定されていると行/列の同期する選択項目は応答せず、行/列の選択は変わりません。Maximum Hierarchy Level で選択したリスト、及びこのレベルより下のすべてのリストの新しい現在のアイテムに応答します。

ダッシュボードに公開されたリストのグリッド ビューでは、行で行/列の同期する選択項目が有効になっている場合がありますが、プロパティ列では有効になっていません。動作はダッシュボード グリッドの場合と同じですが、Maximum Hierarchy Level はグリッド リスト ビューで指定できません。

ダッシュボード要素単体における行/列の同期する選択項目は、対象要素内の現在のアイテムに加えられる変更には応答しません。たとえば、あるダッシュボード グリッドで行を選択すると、他のダッシュボード要素 (行/列の同期する選択項目が有効になっている他のモジュール ビューを含む) が反応しますが、そのダッシュボード グリッドの行の選択は更新されません。