Professional 又は Enterprise のサブスクリプションを利用している場合、アプリケーション ライフサイクル管理 (ALM) を使ってモデルの開発、テスト、展開、継続的なサポート、強化を管理できます。

Anaplan の ALM は以下で構成されています。

ページの ALM」で説明されている機能を使ってユーザー エクスペリエンスに ALM を組み込むことができます。ALM を組み込むことで、複数のモデルを単一のページに関連付けて複数のソース モデルを切り替えて表示されるデータを変更できます。

必要に応じて、職務を分担してアクセスと内部統制を管理できます。

ALM の機能を活用する場合はモデルを準備してください。

作業を始める前に、ALM の基本をいくつか確認し、以下のセクションで各機能の概要を読んでください。

Anaplan の実装が拡大するにつれて、業務を中断することなく、開発環境からテスト環境を経て本番環境に変更を導入することへの複雑さも増大していきます。

ALM はこうした複雑さに対して効果的な解決策を提供します。ALM を使用すると、開発、テスト、及び本番を通じて、統制が取れた一貫した方法で変更を促進できます。また、Anaplan プラットフォームの ALM 機能を使うことで、変化するビジネス ニーズを満たすのに十分な速さで拡張および適応できる、エンタープライズ グレードのアプリケーションを構築し管理することができます。

ALM は、初期設計からエンド ユーザーへの展開まで、アプリケーションの開発ライフサイクル全体を管理するプロセスです。ALMは 大きく以下の 五 つの段階に分類できます。

デザインはビジネス要件を満たすアプリケーションを設計する段階です。ここでは、ユーザー ストーリー、モデルやモジュール、及びデータ フローを説明するスキーマ図、ワイヤーフレームやプロトタイプを作成します。

ビルド段階では、アプリケーションを構成するモデルを作成します。この段階では、本番データをアプリケーションにロードすることはありません。代わりに、サニタイズされたデータを使用します。

テスト段階では、アプリケーションのパフォーマンスとユーザーの受け入れをテストします。テストを本番から分離するには、モック データ又はサニタイズされた本番データのサブセットを使用し、テスト モデルを含む別のテスト ワークスペースを使用します。

展開段階では、エンド ユーザーにアプリケーションを紹介します。通常、本番アプリケーションは開発アプリケーション及びテスト アプリケーションとは別のものになります。展開プロセスの一環として、外部システム又はデータ ハブから本番データをインポートする場合があります。

展開後、さらなる要件に対処するためにアプリケーションを構築する際に、必要な頻度で開発ライフサイクルを繰り返すことができます。

これには以下が含まれます。

  • 本番環境で発見されたか、構築段階で延期された問題を解決するための修正。
  • 新しいダッシュボード、モジュール、リスト、又は式によって提供される追加機能。
  • 追加のビジネス要件をサポートするための新しいモデル。

以下の機能によって、開発ライフサイクルの各段階でサポートを提供しています。

開発、テスト、及び本番の各モデルのワークスペースをそれぞれ個別に管理している複数のワークスペース管理者の間で ALM 関連タスクの責任を分けます。これには以下のようなタスクが含まれます: 開発、テスト、及び本番への変更の展開。詳細については、「職務の分離」を参照してください。

注記:開発、テスト、本番の各モデルに別々のワークスペースを使うかは任意で選択できます。職務の分離が必須ではない場合、ワークスペースのサイズ制限に従って、一つのワークスペース内に開発、テスト、及び本番の各モデルをすべて格納できます。

リビジョン タグを追加することによって、開発モデルの最新の状態を定期的にキャプチャします。以下の操作が可能です。

  • ソース モデルから互換性のあるターゲット モデルに最新の構造変更を同期する
  • 同じモデル内のリビジョン タグを比較する
  • 新しいモデルの基礎としてリビジョン タグを使用する
  • 最近追加されたリビジョン タグにモデルを戻す

モデルの構造情報から本番データを分離するには本番リストを設定します。

本番インポート定義とインポート データ ソース (IDS) 定義を設定して、本番管理者が展開モードでインポートの構成とソースのインポートができるようにします。

さまざまなモデル モードを使用して、本番モデルを不正な変更から保護します。

開発モデルには標準モードを使用します。標準モードでは、使い慣れた機能をすべて利用できます。標準モードでは、ALM 機能が導入されていなかった以前のバージョンの Anaplan と同じ方法でモデルを構築します。

テスト モデルと本番モデルで展開モードを有効にします。展開モードでは本番モデルがロックされるため、ワークスペース管理者をはじめとする本番ユーザーは構造情報ではなく本番データしか変更できません。本番モデルとテスト モデルでは、常に展開モードを有効にしておくことをおすすめします。

本番モデルをオフラインにして、エンド ユーザーが一時的にアクセスできないようにします。詳細については、「モデルのモードと ALM」を参照してください。

比較と同期を使用して、最新の構造変更をソース モデルからターゲット モデルに移動します。両方のモデルで構造的に互換性がある必要があります。

ターゲットモデルに対する最新のリビジョンと、ソース モデルに対する任意のリビジョンを比較します。この操作により、モデル間の構造的な差異の概要レベルのサマリーが生成されます。

ソース モデルで追加および変更された設定とモデル コンポーネントの包括的なサマリーが必要な場合は、比較レポートをタブ区切りテキスト (.txt) ファイルとしてダウンロードできます。

最後に、そのまま操作を進めてソース モデルからターゲット モデルに差異を同期させることができます。

必要に応じて、ソース モデルを使用してモデル間インポートのソースを再マッピングできます。

アプリのページには単一のソース モデルのデータが表示されます。しかし、ページの ALM によって、ワークスペース管理者がページで複数のモデルを有効にして、追加のモデルを潜在的なデータ ソースとして関連付けることができます。

たとえば、ワークスペース管理者は開発モデルと本番モデル両方をページに関連付けることができます。次に、ページ ビルダーはページで開発モデルのデータに仮の変更を加えることができます。本番モデルのデータがあるページの表示権限しかないユーザーには、引き続き本番データが表示されます。

開発モデルと本番モデルを同期したら、開発モデルのデータに仮の変更を加えたページを公開できます。公開済みページが更新され、本番モデルをソース モデルとして選択すると同期されたデータが適切に表示されます。

Anaplan のパブリック REST API では、ワークスペース管理者が API エンドポイントを使った ALM プロセスの実行 とモデル同期の自動化を行うことができます。以下の操作が可能です。

  • オフライン又はオンラインへのモデルのオンライン ステータスの変更
  • モデル同期タスクの作成
  • ターゲット モデルからの最新のリビジョン ID の取得
  • 互換性のあるソース モデルのリビジョンの取得
  • モデル同期タスクのステータスの確認