計算関数は独自の方法で時間範囲とスーパーセットを操作します。このページではこれらの操作について説明し、特定のシナリオに対処するためのガイダンスを紹介します。

通常、時間軸引数がある関数には次のルールが適用されます。

  • 引数が (ライン アイテムへの参照ではなく) 値の場合、スーパーセットに含まれている場合のみ、期間名を選択できます。計算で期間が参照されている場合、スーパーセットから期間を削除することはできません。Anaplan はこの関係を保護します。
  • 時間軸形式のソース ライン アイテムへの参照が引数の場合、ソース ライン アイテムにはスーパーセットの任意の期間を含めることも空白にすることも可能です。結果ライン アイテムか別のソース ライン アイテムの時間範囲と、このスーパーセットの間で不一致がある場合、スーパーセットで見つからない期間は無視されます。たとえば、式 Source[Lookup:TimePeriod] の場合、TimePeriod は期間形式のライン アイテムです。Source の時間範囲内にない期間が TimePeriod に含まれている場合はゼロが返されます。
  • 形式が四半期または半年のソース ライン アイテムへの参照が引数の場合、スーパーセットへの依存度が高まります。四半期の合計半年の合計がスーパーセットから削除されると、関連する粒度を使用するライン アイテムがデフォルトの粒度 (カレンダー タイプに応じて月か週のいずれか) に戻ります。これが原因でソース ライン アイテムの値が変わり、その引数を使用する関数で異なる結果が返される場合があります。集計レベルをスーパーセットに復元してもこの影響は元に戻らず、形式は自動的に元に戻りません。

一部の関数固有の操作については以下で説明します。

以下のすべてで、TimePeriod 引数が四半期半年のライン アイテム形式で、四半期の合計半年の合計をスーパーセットから削除すると、形式はデフォルトに戻り、値が変化します。そのため、この引数を使用する関数では異なる結果が返される場合があります。オプションの集計レベルをスーパーセットに復元した場合でも、これは元に戻りません。

  • x[LOOKUP: TimePeriod]
  • ISANCESTOR(TimePeriod, TimePeriod)
  • INPERIOD(date,TimePeriod)
  • END(TimePeriod)
  • DAYS(TimePeriod)

時間軸を返す関数も影響を受けます。PERIOD(Date) の場合: 形式が四半期半年のライン アイテムが結果で、四半期の合計半年の合計をスーパーセットから削除すると、形式はデフォルトに戻り、関数によって異なる期間が返されます。

例:Source line item[SELECT:TIME.期間名]

期間名には詳細な時間軸 (月、週) と年の合計が含まれます。オプションの集計レベルである四半期の合計半年の合計も含まれます (例: [SELECT:TIME.'Q1 FY18'])。

期間名はスーパーセット内にある必要があります。

スーパーセット外の期間への参照がある式は送信できません。

この関数で期間が参照されている場合、スーパーセットから期間を削除することはできません。Anaplan はこの関係を保護します。

Source line item の時間範囲に期間名が含まれていない場合はゼロ (他のデータ型の場合はデフォルト値) が返されます。これにはオプションの集計レベルが含まれます。たとえば、Source line item[SELECT:TIME.'Q1 FY18'] の場合、Source line item の時間範囲で四半期の合計が有効になっていなくても常にゼロが返されます。

例:

  • Source line item [SELECT:TIME.YTD]
  • Source line item [SELECT:TIME.YTG]
  • Source line item [SELECT:TIME.All Periods]

期間名はモデル カレンダー内にある必要があり、対応する集計レベルも有効にする必要があります。

期間名モデル カレンダーの集計
All Periodsすべての期間の合計
YTD当年度の初めから今日までの合計
YTG今日から年度末までの合計

この関数で集計レベルが参照されている場合、モデル カレンダーから集計レベルを削除することはできません。また、モデル カレンダーで有効になっていない集計レベルへの参照がある式は送信できません。Anaplan はこの関係を保護します。

ソース ライン アイテムの時間範囲に集計レベルが含まれていない場合はゼロ (他のデータ型の場合はデフォルト値) が返されます。たとえば、[SELECT:TIME.'All Periods'] の場合、ソースの時間範囲ですべての期間の合計が有効になっていない場合でも常にゼロが返されます。

[Time] → [Model Calendar] → [Current Period] が指定されていないか空の場合、[SELECT: TIME.YTD] [SELECT:TIME.YTG] でゼロが返されます。

例:Source line item [SELECT:TIME.Current Period]

モデル カレンダーから期間を選択し、[Current Period] の変数で有効にします。

[Current Period] が指定されていない (空) 場合、[SELECT: TIME.Current Period] でゼロが返されます。

この関数で [Current Period] が参照されている場合、モデル カレンダーから削除できます。Anaplan は、この関係を保護しません。オプションの集計レベルが利用可能かどうかに関係なく、システムは関数を受け入れます。

ソース ライン アイテム の時間範囲に [Current Period[ が含まれていない場合はゼロ (他のデータ型の場合はデフォルト値) が返されます。

例:FINDITEM(time, “期間名”)

月か週、年の合計、オプションの集計レベルである四半期の合計半年の合計のいずれかなど、期間名には詳細な時間軸を使用できます。

期間名がスーパーセット内にある場合、対応する時間軸が返されます。期間名がスーパーセット内にない場合は空白が返されます。Anaplan は、この関係を保護しません。

結果ライン アイテムの形式は時間軸にする必要があります。期間名と時間形式の間で粒度が一致しない場合、関数で空白が返されます。たとえば、FINDITEM(Time, “Jan 18”) の場合、時間軸の形式のセルで常に空白が返されます。

オプションの集計レベルをスーパーセットから削除すると、その粒度の期間形式のすべてのライン アイテムで粒度がデフォルトに戻ります ([Model Calendar] → [Calendar Type] の設定に応じて月と週のいずれか)。集計レベルをスーパーセットに復元しても元に戻りません。

たとえば、結果ライン アイテムが四半期の時間軸形式で期間名が「Q1 FY18」の場合、関数は四半期を返します。ただし、スーパーセットから四半期の合計を削除すると、形式がデフォルトの粒度に変わり、関数は空白を返します。四半期の合計をスーパーセットに復元しても、ライン アイテムの形式は四半期に戻りません。

FINDITEM をサブ式で使用すると、結果は結果ライン アイテムの形式の制約を受けません。スーパーセットに存在する場合は期間が返され、それ以外の場合は空白が返されます。FINDITEM をサブ式で使用しない場合、関数の結果は結果アイテムの形式の影響を受けます。

粒度の不一致がある場合は空白が返されます (表示の影響ではありません)。

例:

FINDITEM(time, “All Periods”)

FINDITEM(time, “YTD”)

FINDITEM(time, “YTG”)

期間名の集計レベルをモデル カレンダーで有効にする必要があります。

これによって対応する時間軸 (YTD など) が返されます。期間名がスーパーセット内にない場合は空白が返されます。Anaplan は、この関係を保護しません。

利用可能などのレベルにも YTD などが存在しないため、結果を時間軸として表示する時間軸形式はありません。

ただし、関数がサブ式にある場合は想定通りの結果が返されます。たとえば、モデル カレンダーで有効になっている場合、NAME(FINDITEM(Time, "All Periods"))All Periods の合計を返します。

例:FINDITEM(time, “Current Period”)

[Current Period] はモデル カレンダーで有効にする必要があります。[Current Period] に対して、モデル カレンダーからの期間を選択する必要があります。

[Current Period] をモデル カレンダーで有効にすると、この関数は時間軸セットを現在の期間 (「Mar 18」など) として返します。[Current Period] を指定しない (空) 場合、この関数は空白を返します。

この関数で [Current Period] が参照されている場合、モデル カレンダーから削除できます。Anaplan は、この関係を保護しません。

通常、サブ式ではこの関数は時間軸を返します。ただし、一部のケースではこの関数によって空白が返されます。たとえば、NAME(FINDITEM(Time, "Current Period")) が「Mar 18」を返す場合、形式のライン アイテムの式 FINDITEM(Time, "Current Period") で空白が返されます。

関数は結果ライン アイテムの時間範囲内の時間軸を返します (ライン アイテムのディメンション性に使用される時間範囲)。

結果ライン アイテムにはディメンションとして時間が必要です。

サブ式にない場合、結果ライン アイテムの形式は時間軸にする必要があり、選択した集計レベルによって結果が決まります。たとえば、月形式のセルで「Jan 18」が返される場合がありますが、ライン アイテムの形式を四半期に変更すると「Q1 FY18」が返されます。

たとえば、時間軸四半期の形式のライン アイテムで使用すると、ITEM は四半期を返します。ただし、スーパーセットから四半期の合計を削除すると、形式がデフォルトの粒度に変わり、関数は月か週を返します。四半期の合計をスーパーセットに復元しても、ライン アイテムの形式は四半期戻りません

ソース ライン アイテムの時間範囲でオプションの集計レベルが有効になっているかどうかで関数の結果が変わります。

結果ライン アイテムにはディメンションとして時間が必要です。

ソース ライン アイテムの時間範囲でこれらの集計レベルが有効になっている場合、関数は四半期か半年の値を返します。それ以外の場合はゼロを返します。Anaplan は、この関係を保護しません。

結果ライン アイテムの時間範囲に左右されます。

結果ライン アイテムにはディメンションとして時間が必要です。

結果ライン アイテムの時間範囲で関連するオプションの集計レベルが有効になっている場合はこれらの関数を使用できます。

それ以外の場合、システムはライン アイテムの関数を受け入れません。ライン アイテムでこれらいずれかの関数を使用する場合、ライン アイテムで使用する時間範囲から関連する集計レベルを削除できません。Anaplan はこの関係を保護します。

結果はスーパーセットに左右されます。

関数はライン アイテム形式によって指定された粒度で時間軸を返します (月、四半期、年など)。

たとえば、四半期の形式のライン アイテムで使用すると、PARENT は四半期を返します。ただし、スーパーセットから四半期の合計を削除すると、形式がデフォルトの粒度に変わり、関数は月 (又は週) を返します。四半期をスーパーセットに復元しても、ライン アイテムの形式は四半期に戻りません。

結果ライン アイテムの形式の制約を受けない場合、この関数はスーパーセットから次に利用可能な親を返します。

たとえば、スーパーセットで四半期の合計が有効になっている場合、PARENT(month) は四半期を返します。四半期の合計が有効になっておらず、半年の合計がスーパーセットにある場合は半年が返されます。また、半年の合計が有効になっていない場合は年が返されます。この影響は元に戻せません。レベルを削除 (または再度追加) すると、スーパーセットでの集計レベルの追加 (又は削除) が元に戻ります。

期間が四半期半年のライン アイテム形式で、四半期の合計半年の合計をスーパーセットから削除すると、形式はデフォルトの粒度に戻り、値が変化します。これによって、PARENT から返される結果が変わる場合があります。集計レベルをスーパーセットに復元しても元に戻りません。