証券の満期利回り (YTM) を計算するにはこの関数を使用します。
YTM は最終利回りのことで、証券の将来のキャッシュフローの割引に使用されると所定の価格を出します。
利率が上がると証券価格が下がるため、証券価格を計算する際は利回りを把握しておくことが重要です。
価格を計算する式で利回りが使用されるため、反復解を使用して利回りの値を求めることができます。
価格を計算する式は以下のとおりです。
T は利払期間の合計数です。
構文
YIELD(Settlement, Maturity, Rate, Price, Redemption, Frequency [, Basis])
引数
引数 | データ型 | 説明 |
Settlement (必須) | 日付 | 証券の受渡日:証券が買い手に受け渡される日付 |
Maturity (必須) | 日付 | 証券の満期日:証券の支払期日 |
Rate (必須) | 数値 | 証券の年次利払日 |
Price (必須) | 数値 | 100 通貨単位あたりの証券価格 (額面価格) |
Redemption (必須) | 数値 | 証券が満期を迎えた時に受け取る支払い |
Frequency (必須) | 数値 | 年間の利払回数 利息支払回数に応じて以下のいずれかの数値を入力します。
|
Basis | 数値 | 1 年間の日数は基準によって決まります。 基準ごとの 1 年間の日数は以下のとおりです。
COUPDAYS のデフォルトの基準は 30 日/360 日 (米国方式) です。0 を入力することでこれを指定することもできます。 異なる種類の日数計算基準を使用するには、以下を入力します。
|
YIELD 関数は数値を返します。
計算エンジンの機能の違い
現在、Polaris では財務関数を使用できません。Anaplan の計算エンジンの違いについてはこちらのリンクを参照してください。
追加情報
価格パラメーターと償還額パラメーターが非常に離れている場合、計算の反復法が結果で収束しない場合があります。このケースでは NaN (非数) が返されます。
制約
- 受渡日と満期日は 01/01/1900 ~ 12/31/2399 の間の有効な日付にする必要があります。
- 満期日は受渡日より後にする必要があります。
- 価格は 0 より大きくする必要があります。
- 償還額は 0 より大きくする必要があります。
- 基準を指定する場合は、0 (30 日/360 日 (米国方式))、1 (実際の日数/実際の日数)、2 (実際の日数/360 日)、3 (実際の日数/365 日)、または 4 (30 日/360 日 (ヨーロッパ方式)) のいずれかにする必要があります。
同等の操作が行える Excel の関数
例
以下の例では YIELD の計算で基準を指定しています。
Formula (式) | 説明 | 結果 |
YIELD(DATE(2018, 1, 15), DATE(2021, 1, 15), 0.12, 90, 100, 1, 4) | このサンプル式の内容は以下のとおりです。
| 0.1648 又は 16.5% |
こちらの例では基準を指定せずに利回りを計算しています。そのため、基準はデフォルトの30 日/360 日 (米国方式) となります。
Formula (式) | 説明 | 結果 |
YIELD(DATE(2018, 1, 15), DATE(2021, 1, 15), 0.12, 90, 100, 4) | 式の内容は以下のとおりです。
| 0.1627 又は 16.3% |