左から右に、テキストから文字列を抽出します。
たとえば、製品 SKU の先頭に決まった長さのコードが付いている場合、LEFT 関数を使ってそのコードだけを抽出できます。
構文
LEFT(Text [, Number of characters])
引数
引数 | データ型 | 説明 |
テキスト | テキスト ライン アイテム、テキスト定数、または一般式を使用できます。 | 文字抽出元のテキストです。 |
Number of characters (オプション) | 数値 ライン アイテム、プロパティ、又は式を使用できます。 | 文字列から抽出する文字数です。 この引数を省略した場合、LEFT 関数はテキスト文字列の左端の文字だけを返します。 この引数に負の数値かゼロを使用した場合、LEFT 関数は空の結果を返します。 この引数が Text 引数の文字数よりも大きい場合、LEFT 関数は文字列の文字だけを返します。 |
LEFT 関数は結果をテキスト形式で返します。
計算エンジンの機能の違い
Polaris では、複合文字を含むものや、基本多言語面 (BMP) 以外の文字を含むものなど、すべてのテキスト値で LEFT 関数が想定通りに動作します。
Classic エンジンでは LEFT 関数で以下のように長さが考慮されます。
- BMP 内の Unicode 文字は 1 文字分
- BMP 外の Unicode 文字は 2 文字分
- 複合文字 (例: アクセントや発音区別符がある文字) の長さはコンポーネント数と等しい
構文の例
LEFT(Product SKU, 3)
この例では、商品を区別するための文字列のリストが「Product SKU」というライン アイテムに含まれています。各 SKU の先頭には、製品カテゴリーを表す 3 文字が付いています。
この式では、Text 引数に「Product SKU」ライン アイテムを使用し、Number of characters 引数に 3 を使用しています。そのため、式は各製品 SKU の先頭 3 文字をテキスト形式の結果として返します。
同等の操作が行える Excel の関数
例
一般的な例
この例では、列に「Clothing」リストが表示されています。リストには「Hats」、「Shirts」、「Shorts」、「Trousers」の四つのアイテムがあります。
「Red Product」、「Blue Product」、「Yellow Product」という三つのテキスト形式ライン アイテムが行に表示されています。これらには商品名が含まれています。商品タイプを含む、「Clothing List」というリスト形式ライン アイテムも一つあります。これらのライン アイテムには、Text 引数で使用される値が含まれています。
LEFT 関数を使ってテキスト文字列の左から文字を抽出する式が下の 4 行に含まれています。
Hats | Shirts | Shorts | Trousers | |
Red Product | Red Hats | Red Shirts | Red Shorts | Red Trousers |
Blue Product | Blue Hats | Blue Shirts | Blue Shorts | Blue Trousers |
Yellow Product | Yellow Hats | Yellow Shirts | Yellow Shorts | Yellow Trousers |
Clothing List | Hats | Shirts | Shorts | Trousers |
LEFT(Red Product, 3) | Red | Red | Red | Red |
LEFT(Blue Product, 7) | Blue Ha | Blue Sh | Blue Sh | Blue Tr |
LEFT(Yellow Product, 10) | Yellow Hat | Yellow Shi | Yellow Sho | Yellow Tro |
LEFT(NAME(Clothing List), 3) | Hat | Shi | Sho | Tro |
リスト ディメンションのアイテムに対する LEFT の使用
ITEM 関数を使ってリスト形式の列名を返すことができます。次に、LEFT 関数と互換性があり、名前をテキスト形式に変換する NAME 関数を使用します。
この例では、「Fruit」リストが列に表示されており、二つのライン アイテムが行に表示されています。どちらのライン アイテムにも式が含まれています。
Apples | Peaches | Bananas | Pears | Carrots | Cucumbers | Lettuce | |
ITEM(Products) | Apples | Peaches | Bananas | Pears | Carrots | Cucumbers | Lettuce |
LEFT(NAME(ITEM(Products)), 5) | Apple | Peach | Banan | Pears | Carro | Cucum | Lettu |
この例では、Number of characters 引数に 5 が使用されているため、式はリスト形式の「Products」文字列の先頭 5 文字を返します。
式に直接テキストが入力されている例
LEFT("Favorite Team", 8)
この例では、式に直接テキスト文字列を入力して LEFT 関数を使用しています。Number of characters 引数には 8 を使用しています。つまり、テキスト文字列の先頭 8 文字である「Favorite」を返します。