ANSWERTIME 関数は特定の問い合わせ応答率、又はサービス レベル契約 (SLA) を満たすために必要な最短待機時間を計算します。

たとえば、ANSWERTIME 関数を使用して繁忙期の保留時間を調整できます。

ANSWERTIME(Number of servers, SLA, Arrival rate, Average duration)

引数データ型説明
Number of servers数値リクエストの処理に対応できる担当者 (コール センターのエージェントなど) の数
SLA数値処理が必要なリクエストのパーセンテージ
Arrival rate数値リクエスト間の到着間隔
Average duration数値リクエスト 1 件を処理するのにかかる平均時間

ANSWERTIME 関数は数値を返します。これは、SLA 引数で指定した割り合いの問い合わせに回答するのに必要な最短待機時間を表しています。

コール センター プランニング関数は Polaris で使用できません。Anaplan の計算エンジンの違いについてはこちらのリンクを参照してください。

ANSWERTIME 関数は以下の数式に対する解を計算します。

ANSWERTIME(x,w,y,z)=z(log(1w)log(ERLANGC(x,y,z)))ax\text{ANSWERTIME}(x,w,y,z) = \dfrac{z\left(\text{log}(1-w) - \text{log}(\text{ERLANGC}(x,y,z))\right)}{a - x}

この数式の内容は以下のとおりです。

  • x は Number of servers です。
  • w は SLA です。
  • y は Arrival rate です。
  • z は Average duration です。
  • a は業務負荷で、y を z で乗算したものです。

Arrival rate 引数と Average duration 引数ではどの時間単位を使用しても構いません。たとえば、秒と分が使用できます。ただし、使用する時間単位を両方の引数で揃える必要があります。

Number of servers 引数で使用できる最大の数は 500 万です。

こちらの例では、列に「Call Centers」リスト、行にライン アイテムがあります。最初の四つのライン アイテムには各コール センター用の ANSWERTIME 関数のデータがあります。

  • リクエストの処理に対応できる担当者の数
  • 目標応答時間、又は SLA 内で応答する必要がある問い合わせのパーセンテージ
  • リクエストが到着する間隔
  • リクエスト を完了するのにかかる平均時間

Answer time for SLA」ライン アイテムでは ANSWERTIME 関数を使用して、エージェント数、SLA、到着率、平均時間を指定したうえでリクエストの応答時間を計算しています。

Increased SLA」ライン アイテムではモジュールのユーザーが SLA を修正できます。「Answer time for increased SLA」ライン アイテムの式でこれが使用されています。この式では、エージェント数、SLA、到着率、平均時間を指定したうえでリクエストの応答時間を計算しています。

SLA を含む両方のライン アイテムで小数点以下 2 桁までのパーセンテージ形式を使用しています。


Call Center 1Call Center 2Call Center 3Call Center 4
Number of Servers17243924
Service Level Agreement85%87%92%85%
Request Arrival Rate0.76840.93581.4261.2194
Average Duration18.6723.2524.8717.39

Answer time for SLA

ANSWERTIME(Number of Servers, Service Level Agreement, Request Arrival Rate, Average Duration)

6.94914.812.276.902
Increased SLA90%82%97%90%

Answer time for increased SLA

ANSWERTIME(Number of Servers, Increased SLA, Request Arrival Rate, Average Duration)

9.80219.8319.179.425